いわしはだいだい昼寝をしている

まとまりもとりとめもない脳内爆発日記

Sacrifice(Netflixオリジナル)を見た

前に紹介したダレン・ブラウンの作品2本目.

www.iwashi-menage.work
主題は,「凝り固まった人の内面は変わることができるのか?」である.

結論から言うと,差別意識,と言うかアメリカに移民してくるメキシコ人などに肯定的な感情を抱いていなかった白人アメリカ人(フィル)は多くの「洗脳」的な出来事をメンタリスト主導の下,経験し,最後は移民してきたメキシコ人のために自分の命を捧げる(sacrifice)した.つまり,主題に対しての答えは「凝り固まった人の内面は変わることができる」だ.

この映画の目的は決して「政治的見解を変えることではないらしい」

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この映画は,自分たちの実験を「メンタリズム」と言っているが,実際の内容は社会工学というか環境や伏線を実験と称して日常生活の中に張り巡らせて(劇中ではトリガーと呼ばれている),人の行動がどう変わるのかを見ている大掛かりな実験的ドキュメンタリー,と呼ぶのが正確な気がする.

なぜなら,ここまで周到に準備すれば結果は「こうなるよね」というような,想像の範囲内のもので,テレビでメンタリストの方のDaigoがやっているようなものとは違うからだ.

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この映画でのメンタリストの役割は,「闇金ウシジマくん season3」の神堂さんに似ています.ゆっくりと日常の中に伏線をはり,ラポールを形成して,「この人の言っていることは信頼できる,正しい」と思わせて,徐々に人をコントロールしていくことである

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ghibnavi.info

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映画の中でメンタリストは,「勇気を持たせること」や「自分で作った恐怖の感情」に打ち勝てることを教えてくれますが,使っているメソッドは洗脳そのものであり,人間ってこんなに簡単に操作できるものなのか,と逆に怖くなりました.

最後は実験のネタバラシをされて,みんなでハグしてハッピーエンドの感じですが,人生はこの後も続く訳で,今まで通りの社会生活を遅れるのか若干心配になります.

映像の最初で,実験に参加前と参加後にはメンタルカウンセリングを受けて問題がなかったとの字幕が出てきますが...

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ダレン・ブラウンはこれを含めて,いくつか映像作品を撮っていますが,The Pushの方がオススメですね.