打ち取りたいならここに投げろ。MLBのデータから見る現代野球
この図は2018のMLBの右投手対右バッターの被wxOBA(≒要するに失点リスク)を球種とコース別に可視化したものだ。濃いグレーの四角の部分は被wxOBAが低いところ、つまり失点リスクが低く、「投げるならここだよね」と言うところだ。ここからわかることを以下に列挙する。
- 基本的にストライクゾーン内は失点リスクが高い
- ボール球をいかに振らせるか(勝負させるか)が鍵
- ストライクゾーンで勝負したいなら外角低めか内角高めが勝負
どの球種もこのツボを抑えて投げるべきである。余談ではあるが、実は僕の集計によると変化球の変化量と失点リスクはあまり関係ない。つまりどんなに曲がるスライダーでも実はそんなにメリットはない。変化球はおそらく変化量よりもストライクゾーン・ボールゾーンを立体的に使わせる目的で用いるべきで、パワプロのように変化量が大きければそれだけバッターは打ちあぐねると言う図式は成り立たない。