野球論文 まとめ: 練習をちょっと有効に、そしてもっと効果的に
はじめに
ここにまとめるのは、僕が今まで読んだ野球論文の内容です。多くの効果的とされる練習方法やTIPSが指摘されていますが、あくまでも「研究」の中で有意に変化があったという話であり、それが実際のあなたに当てはまるかどうかは別問題です(高い確率で当てはまると思いますが)。また、僕が単純にめんどくさいので、研究に対していちいち問題点を指摘したり、批判的レビューをしたりしません。ここで紹介する論文は無料ですので、気になるものや意義があればご自身で調べて、論文を読み込んで著者の方に連絡してください。あくまでもポータル的な形でご利用願います。追記して行くので、気づいたら、変わっているかも知れません。
有用な研究だって平均の話ですから、合う合わない個人のスケールでありますよね。
— やきうのおじさん (@yakiunoojisan) December 3, 2018
まさにです
— 山本 一真/Kazuma Yamamoto (@huea_k) December 3, 2018
データに振り回されるなって言いますけどハマればどんどん振り回されるべきですからね
その答えは身体からのサインを取れれば見えると思います
- はじめに
- 投手運用:肘の怪我防止ガイドライン
- 肘の危険度 チェックリスト
- バントについて
- 盗塁について
- 変化球について: 回転軸とタイミング
- バットを短く持つ意義
- 柔軟性のある筋肉は大切
- 打席に立つ前の重いバットでの素振りはスイングスピードを下げる
- 標準的な高校野球
投手運用:肘の怪我防止ガイドライン
・肘が疲れてる時投げるな
・肘が痛い時投げるな
・投げすぎるな
- 1試合80球以上投げるな
- 8ヶ月以上も競争的環境で投げるな
- 2500球以上1年間の試合で投げるな
以上、Olsen et al (2015) より。
・球種が少ない
・リリース位置が体から横に離れている
・1試合あたりの投球数が多い
・(ストレートの球速が早い)
・(登板間隔が短い)
以上、酒折 et al(2017)より。
肘の危険度 チェックリスト
・”怪我を防ぐために”消炎剤や氷をいつも使う
・いつも先発している
・球速138km/h以上投げる
・身長が高く体重が重い
・過度にブルペン投球する
以上、Olsen et al (2015) より。
バントについて
バントについては、大体の研究がその意義に懐疑的かもしくは否定的。
盗塁について
盗塁は下記に別途まとめたものがあるのでご参照いただきたい。基本的に覚えておいたほうがいいことが、数ある選択肢の中で盗塁という選択をするのであれば、「盗塁成功数 > 盗塁死*2」に状況にならなければチームの得点収支としては基本的にマイナスであるということ。
得点期待値から見る盗塁 | Baseball LAB「Archives」
変化球について: 回転軸とタイミング
https://www.cc.kyushu-u.ac.jp/scp/doc/users/forum/ws20160130/himeno.pdf
僕らは割と変化球の変化の大きさに着目して議論することが多いが、他にも大切なことがいくらでもある。変化球を覚えようとするときは、変化球について知っておいたほうがいいだろう。
https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/14763141.2011.629205
バットを短く持つ意義
バットを短く持つと
○操作性
×逃げる球への対応
バットを長く持つと
×操作性
○逃げる球への対応
変わらないもの
・バットヘッドの速度
・ボールの初速度
つまり、外角への逃げる球への対応が求められない状況(例えば少年野球やスライダーなどを投げれない投手相手の場合)では、自分にあったバットを短く持つことも戦術としてはあり得る。
柔軟性のある筋肉は大切
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2002/0/2002_0_480/_pdf/-char/ja
打席に立つ前の重いバットでの素振りはスイングスピードを下げる
標準的な高校野球
・打撃>守備>投手の順番で練習した方が良い
・地方大会レベルの投手だと6割ストライクが取れる
・構えたところに投げられるのは3割くらい