コンサルが一年目に学ぶことコンサルが一年目に学ぶこと レビュー
最近読んだコンサル本で一番ためになる(当社比)
多くのコンサル本を読んできたが,この本が一番わかりやすく簡単に実践できる気がする.ただし,その分広くて薄い.大学生や社会人一年目むけで,実際にコンサルで働いている人には当たり前過ぎで全く役に立たない.だからこそ,多くのポイントを実例とともに紹介していて,ビジネスマンはもちろん,大学生でも簡単に理解できると感じた.コンサルのインターン前などに読んでおくと結果が変わってくるかもしれない.
一方で,第3章「コンサル流デスクワーク術」は蛇足に感じる.なぜならパワーポイントやエクセルの使い方を説明しているが,どれも中途半端感が否めないからだ.また参考文献が著者が書いた別の本であり,それらに誘導させるために書いたのではないか?と邪推させてしまうからだ.こういう本の書き方をすると,前の本を買った読者に失礼だと思う.
本書を読むと以下のようなことを学べる:
- 結論から話す方法(Point・Reason・Example・Pointが大切)
この話法を獲得していないと,めちゃくちゃ痛い目にあうと筆者は指摘しています.
- ハリウッドはローコンテクスト/半沢直樹はハイコンテクスト
- 究極の伝え方は,徹底的に相手の土俵に合わせれ伝えること
小学校の先生がいい例かもしれません.
- 相手の言葉,考え方.伝え方のくせを研究し,それに合わせて伝える
- 文書は,相手の用いるフォーマットに合わせて,作成する
- ビジネスの基本は相手の期待を超えること そのためには相手の期待を把握しなければならない
これはコンサル本でよく言われますね.
- 求められていないことに時間を使っても評価されない
- 相手が何を期待しているのかを理解するために質問をする
- 指示を受ける側も,出す側も,4つのポイントを意識する
- その仕事の背景や目的・具体的な仕事のイメージ・クオリティ・優先順位と緊急度を伝える
- ロジックツリーによる問題解決の基本・論点を整理・分解する・各論点について数値分析をする・項目の重み付けをする・アクションに落とし込む
- 提案をするときは,「複数あるアクションからなぜそれを選んだのか」もセットで伝える
一番最初の「結論から話す方法」と共通のマインドです.
- アドバイスするときは三点セット(「事実」「私の解釈」「推薦アクション」)
- 他人に対する貢献ができ,相手がそこに価値を感じてくれたとき,その仕事にバリューが生まれる
- 簡単なことでもいい.いまの自分の能力で,チームに貢献できる分野を考える
言われてみれば「当たり前やんけ」っていうミスや忘れているところを2度と繰り返さないことが重要なのでこの本はある意味チェックリスト的に使えるかもしれません.