いわしはだいだい昼寝をしている

まとまりもとりとめもない脳内爆発日記

FAKE NEWS(フェイクニュース)の後半を見た話

前にNHKが放送していた全2回ドラマ「FAKE NEWS(フェイクニュース)」の紹介をした.

www.iwashi-menage.work

そこでは,後半を見てから評価を決めたいという話をしたが,個人的にはいまいちだった.北川景子が綺麗だなーとは思ったもののの,話を無理やり広げすぎてしまった印象で,見終えた後には特段教訓も何も得ることがなかった.

ネット考証などに多くの専門家を頼っていたようだが,ちょっとブログをやっていればわかるような内容であった.例えば,まとめサイトを作って左派と右派の対立を煽ってPVをあげる,や主婦が世の中で盛り上がっていることを題材に雑記ブログを作ってアフィで稼ぐなど.

多分ドラマを通して言いたかったことは,無自覚で面白がってツイッターでRTして拡散させたりするその裏には,それで困っているような人もいるし,ニコニコをはじめとするライブ配信文化やツイッターのハッシュタグで人を集めて暴動を起こさせるようなことも今のネット社会では困難ではないよ(ドラマの中では「戦争」と形容される),だろう.

どれもこれも本当にありそうなことだが,どうしても内容が薄いように感じた.どうせならドラマではなくてNHKスペシャルでアラブの春絡みでハッシュタグアクティビズムでも特集した方がよっぽど世の中のためになるし,小中高の社会の教材になるのではないだろうか.

www.journalism.org

ジャーナリストが義憤にかられ,行動をするけどそれに結果がなかなかついてこないで,すったもんだになって結局政治家などのスキャンダルネタを手にするがもみ消され自身は左遷させられる...みたいな展開はどこかで見たことあるようなおきまりの流れだ.例えば,山崎豊子さんの「運命の人」が挙げられる.これはドラマもやっていたし,この流れが話のメインテーマだったからとても面白かった印象である.(動画は違う映画のもの)

www.youtube.com

その一方で,このフェイクニュースではこの流れが北川景子が演じるキャラを巡る話の中の一伏流であるため,いまいち煮え切らない.

どうせならBlack Mirror並みに今のインターネットメディアやSNSが与えそうな影響をもろに受けたディストピア的世界を描いて欲しかったし,それができないのであれば無理に「テクノロジーって怖いよね」的なところを描く必要はなかったと思う.結局,話の最後はネットに煽られてた人間心理って怖い怖いみたいな問題に落ち着いているし.

後,筧美和子の無駄づかいも甚だしいと思った次第.