たまにすごくイギリスに戻りたくなる
そんなに長くロンドンに住んでいた訳ではないが、ものすごく戻りたくなる時がある。
勉強と研究はとても辛かった。寝ても覚めてもそのことしか考えられないくらい追い込まれていた。ポジティブな理由ではなく、英語で言ったら受動態なような理由だ。修士の後半は祖父が入院したりすったもんだあって心が休まる暇がなかった。
なんで戻りたいのか、と考えてみてもこれと言って理由もない。実はイギリスにいた時は暇で暇で仕方なくてどちらかというと日本に戻りたかった。要するにニンゲンはわがままだし、思い出は美化されるのだ。
イギリス生活は身軽ですむ。物を持たなくていいからだ。服さえ着てれば、あとはスマホだけで用済む。スマホでスーパーでもパブでもバスや地下鉄の料金も決済できるし、自転車も借りられる。お腹が空けば、公園に行ってUber eatを頼んで軽いピクニックもできる。スマホさえあればね。
対して日本では、電車に乗るにはSuicaが必要だし、スマホじゃ居酒屋の料金すら払えない。財布は必須だ。
ミニマリストではないけれど、ちょっと日本で外出するのは僕にとってなかなかの難度だ。色々なものを準備しなければならない。ジムに行くにはジム用のシューズが必要なのだ。
片田舎に住んでいるせいか、近くにパブがなければスタバもない。駅まで行かねばならぬ。ロンドンなんて石を投げればパブかカフェに当たるくらいの密度で林立している。全く対照的だ。単に住む場所の問題だけれど。
朝の東海道線に乗ろうとしてたらこんなことをふと思った。そして今日もカバンはパンパンだ。身軽に生きれる日を楽しみにしている。